ライターのmoriです。
前回は猫の予防接種を打つ時期やタイミング、費用と副作用について書きました。
→猫の予防接種はいつ打てばいいの?子猫でも打てる?
今回は猫エイズやフィラリア予防、ワクチンの種類について書いていこうと思います。
<予防接種で猫エイズは防げる?>
猫において重要な感染症として、猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)が挙げられます。
猫エイズはワクチン接種で防ぐことができます。
この猫エイズに対しても2008年、日本国内においてワクチンが市販されるようになりました。
ただし、全国的にも取り扱っている動物病院は限られるため、事前に問い合わせて確認しておきましょう。
後に出てくる一般的な予防接種で使われる混合ワクチンには含まれないため、別のタイミングかつ単体で接種させる必要があります。
・猫エイズのワクチンを打つ期間は?
初回は2〜3週間の間隔を空けて3度接種します。以降は1年に1回の接種で予防効果を維持させることができます。
室外に出てしまう可能性がある場合はぜひ予防接種をしておきましょう。
<ワクチンでフィラリアの予防になる?>
一方で、予防できる感染症以外の病原体には効果はありません。
ここ数年、蚊を介してフィラリアが猫に感染することが心配されていますが、フィラリアは寄生虫ですので既存のワクチンでは予防できません。
同じように、つい最近新型コロナウイルスが猫にかかり発症する可能性があることが報道されましたが、
現在のところコロナウイルスを予防できるワクチンも存在しません。特に今は不用意に外に出してしまわないように注意してください。
<主なワクチンの種類>
猫用のワクチンとして主に接種されているのは、
・5種混合ワクチン
のどちらかになります。
・カリシウイルス
猫に風邪のような症状を引き起こすウイルス。また口の中に潰瘍ができ、口を痛がったりよだれが目立つことがある。
・ヘルペスウイルス
カリシウイルス同様、猫カゼの原因ウイルス。鼻炎症状以外にも結膜炎が特徴的である。
・パルボウイルス
猫汎白血球減少症という、免疫に関わる白血球が減ってしまう感染症を引き起こす。
・猫白血病ウイルス
リンパ腫や白血病、貧血などを引き起こすウイルスで、発症するとほとんどの猫が数年以内に亡くなってしまう。
・クラミジア
ウイルスではなく細菌の一種。重度の結膜炎を引き起こす。
これら2つによる感染症も、3種混合で予防できる感染症に加えて一緒に予防できます。
中でもカリシウイルスおよびヘルペスウイルスはいわゆる猫カゼの原因となるウイルスであり、7〜8割を超える猫がこれらのウイルスを有していると言われます。持病により免疫力が低下したり、もともと免疫力の低い子猫や高齢猫で鼻炎や風邪による症状が目立つようになります。また猫白血病ウイルスやクラミジアに関しては、通常家の中で感染するものではなく、これらを有している猫との直接的な接触がきっかけでうつります。
通常、家の中だけで生活している猫には3種混合ワクチン、日頃から外出させていてノラ猫と接触する可能性がある場合には5種混合ワクチンの接種が推奨されます。
<まとめ>
猫エイズはワクチン接種で防ぐことができます。
初回は2〜3週間の間隔を空けて3度接種します。以降は1年に1回の接種で予防効果を維持させることができます。・ワクチンでフィラリアの予防になる?
残念ながらフィラリアは寄生虫ですので既存のワクチンでは予防できません。
不用意に外に出してしまわないように注意しましょう。・主なワクチンの種類
一般的な予防接種では3種混合ワクチンと5種混合ワクチンがあります。
家の中だけで生活している猫には3種混合ワクチン、
ノラ猫と接触する可能性がある場合には5種混合ワクチンの接種が推奨されます。
猫の混合ワクチンが普及したことは、近年平均寿命が延びている理由の1つと考えられています。
それでも、3種混合ワクチンや5種混合ワクチンで予防できる病原体は無くなってはいません。
家の中だけで飼っている猫にも感染のリスクはありますので、定期的な予防接種を考えてあげてください。
一方で、ワクチンの副作用やリスクはゼロではありません。
費用やアレルギー反応、そして猫の生活環境などを考慮した上で接種をすべきか皆さんの意思で決めることが大切です。