犬が散歩中に虫や他の犬の糞を食べた!寄生虫や身体に害がないの?

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愛犬とお外を散歩していると、見かけた虫などを追いかけたり、捕まえたりすることがあるかと思います。
口に咥えるまでなら良くても、そのまま虫を食べてしまうところを見るとゾッとする飼い主さんが多いでしょう。
犬が虫などを追いかけて食べようとするのは、狩りをしていた昔の名残で犬の本能と考えられます。

また、散歩中には他の犬の糞を食べてしまうこと(=食糞)もあるかも知れません。
その場合も飼い主さんにとってはあまり気持ちのいいことではないですよね?
このように虫や他の犬の糞を食べてしまっても、寄生虫が感染したり身体に害が出ることはないのでしょうか?

犬が散歩中に虫や他の犬の糞を食べた!寄生虫がいる生物は?

 犬が散歩中に食べる可能性があって寄生虫がいる生物は?

犬が散歩中に食べてしまい、寄生虫が感染する虫は実はほとんどいません。
カマキリやバッタなどを食べてしまうことがありますが、これらに寄生しているハリガネムシは通常犬には寄生しません。
多くの場合、胃の中から吐き出されるか、排泄の際にお尻から出てきます。

食べてしまったら危険な生物は?

一方、ここでは虫よりももっと注意したい生物と感染する可能性がある寄生虫について挙げたいと思います。

・カエル、ヘビ
犬がカエルやヘビを食べてしまうとマンソン裂頭条虫有線条虫が寄生する可能性があります。寄生した数が少ないとほとんどのケースで無症状ですが、多数感染した場合には下痢や貧血などの症状が見られます。

・ネズミ
北海道などが流行地として有名ですが、野ネズミを犬が食べるとエキノコックス(=多包条虫)にかかる可能性があります。とくにこのエキノコックスは人に感染すると肝臓や脳に袋状のできもの(=嚢腫)が形成され、障害を引き起こす恐ろしい病気です。

・ミミズ
ミミズを犬が食べることで、腎虫という寄生虫にかかる恐れがあります。感染して時間が経つと多くのケースで腎臓が機能不全を起こすため、ミミズを食べないよう注意しなければなりません。

・カタツムリ、ナメクジ
報告は多くありませんが、カタツムリやナメクジを食べることで広東住血線虫が犬の体内に入り込む可能性があります。幼虫が侵入すると脳に至り、髄膜脳炎を引き起こす場合があり危険です。

・他の犬の糞
他の犬の糞を食べてしまうと、ジアルジアコクシジウム回虫鉤虫糞線虫など様々な寄生虫にかかってしまう(=経口感染する)可能性があります。
寄生虫がすでにお腹の中にいる犬の糞は、普段から軟便だったり下痢便であることが多いです。
そのため形が整っていない柔らかい糞便はとくに食べさせないよう避けて歩きましょう。

そもそも食糞は犬にとって本能的な行為です。
母犬は子犬の糞を食べることで敵に居場所を悟られないようにしたり、子犬はその母親の行動を見て真似することがあります。

しかし、出産して子育て中の母犬を除くと、成犬が他の犬の食糞をすることはデメリットや危険も多くあまりオススメできません。
現在摂取している栄養バランスが悪かったり、ストレスが原因であることも多いですが、なんらかの病気による不調からきていることもあるため、一度動物病院で診察を受けてみましょう。

2. 寄生虫がいる生物を食べてしまった、食糞をしてしまったけどどうしたらいいの?

すでにご紹介した生物や他の犬の糞を愛犬が咥えていて今にも食べようとしている場合には、すぐにやめさせましょう。
もし食べてしまった場合には動物病院で診察を受け、処方された駆虫薬を確実に飲ませて下さい。
駆虫薬の種類によっては注射や犬の背中に塗布するタイプもありますので、おうちの犬が飲み薬が苦手でも獣医さんに相談してみましょう。

3. 市販の寄生虫薬はあるの?獣医さんに見てもらったときの料金は?

犬の身体に入ってしまった寄生虫を確実に駆虫できる寄生虫薬は、残念ながら市販されておりません。
寄生虫がいる可能性がある生物を犬が食べてしまった、あるいは他の犬の糞を食べてしまった場合には、できるだけ早く動物病院を受診し獣医さんと相談しましょう。

通常は診察料として500〜1,000円かかり、寄生虫の駆虫薬は1,000〜2,000円ほどで処方してもらうことができます。
そのため、処方される駆虫薬の種類や動物病院によって値段の差はありますが、多くの場合1,500〜3,000円で駆虫することが可能です。

また、動物病院では500〜1,000円で糞便検査を受けることができ、糞の中に寄生虫の卵をあるかどうか確認することで感染の有無および駆虫後のチェックができます。
ただし、寄生虫がいる可能性がある生物や他の犬の糞を食べてからある程度時間が経っていないと、寄生虫の卵は糞の中に出てきません。
最低でも食べてから2〜3週間後に最初の糞便検査をした方がいいでしょう。

とくに、一度駆虫薬を飲ませてもお薬の効果から逃れた寄生虫がまだ犬のお腹の中にいることがあるため、必ず獣医さんの指示に従い、経過の確認を行ないましょう。

4. まとめ

犬はもともとお外で動くものを追いかけたり捕まえたりする動物です。
また、食糞に関してもその行動すべてが異常とは言えません。
匂いなどが気になったものを口入れて確認する習慣があり、これが食糞につながっていると言われることもあります。
しかし、散歩中に生物や他の犬の糞を食べることは寄生虫が体内に入ってしまう危険を伴います。
しっかりとしつけて、それぞれの行為をやめさせるようにしましょう。

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